LINE WORKSは、通常のLINEとは異なり、ビジネス向けの機能が強化されたコミュニケーションツールです。通常のLINEでは個人の電話番号を使用してアカウントを作成しますが、LINE WORKSでは会社単位でアカウントを発行し、管理者が社員のアカウントを作成・削除することができます。
職員の入退職に応じてアカウントを管理できる点は、大きなメリットといえます。また、メッセージは暗号化されるため、社内情報のやり取りに必要な基本的なセキュリティ機能を備えています。
LINEは今や多くの人にとって標準的なコミュニケーションツールとなっており、使い慣れたツールで業務上のやり取りができることは、導入のハードルを下げるだけでなく、業務効率の向上にもつながります。
新アプリ「LINE WORKSラジャー」とは
LINE WORKSを提供するLINE WORKS株式会社は、2月18日に「LINE WORKSラジャー」という新しいアプリの提供を開始しました。このアプリは、スマートフォンを使ってトランシーバーのようにリアルタイムで音声コミュニケーションができる仕組みを備えています。
スマートフォンと接続したイヤホンを装着して業務を行うことで、アプリを通じて他の職員の声を聞くことができます。さらに、話した内容は自動で文字起こしされ、チャット画面に表示されるため、後から内容を見直すことも可能です。
また、マイクに向かって話した内容をテキストとして送信できる機能もあり、相手が声を出せない状況でも活用できます。
業務効率の向上と今後の展望
同じフロアにいる職員同士は音声でやり取りを行い、別のフロアや建物にいる職員とはチャットで連携することで、業務に必要なコミュニケーションをスムーズに進めることができます。
インカムと同様の機能を持つアプリであり、手頃なコストで導入できるため、試験的な運用も気軽に行えます。今後、このような機能を備えたアプリやサービスは次々に登場すると考えられます。
自院や事業所に必要なツールを明確にイメージしながら、慎重に情報をチェックしていくことが重要です。
原田 和将
一般社団法人 アジア地域社会研究所 所属
介護現場での管理者としての経験を活かした職員研修、コーチングを中心に活動。コーチングはITベンチャーなど多岐にわたる業態で展開。国立大学での「AIを活用した介護職員の行動分析」の実験管理も行っており、様々な情報を元にした多角的な支援を行う。