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暗証番号を忘れた・顔認証できない――高齢者にも配慮したマイナ保険証対応(第5回/全7回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

「暗証番号が分かりません」

「何度やっても顔認証できません」

マイナ保険証の受付では、こういう患者さんもいらっしゃいます。

特に高齢の患者さんが多いクリニックでは、珍しいことではないと思います。

そんなときに、

「暗証番号が分からないと使えません」

と案内してしまっていないでしょうか。

実は、それだけが本人確認の方法ではありません。

■本人確認は「顔認証」か「暗証番号」

通常、顔認証付きカードリーダーでは、

顔認証

または、

4桁の暗証番号

で本人確認します。

ですから、

「暗証番号を忘れたけれど顔認証はできる」

という患者さんなら、それで問題ありません。

逆に、顔認証がうまくいかなくても、暗証番号で本人確認できる場合があります。

まずはどちらかで確認できないか案内してください。

■両方できないときは「目視確認」がある

では、

「顔認証もうまくいかない」

「暗証番号も忘れた」

という場合はどうでしょう。

その場合には、医療機関の受付職員が患者さん本人の顔とマイナンバーカードの顔写真を確認する目視確認という方法があります。

例えば、

顔認証がうまくいかない

暗証番号を忘れた

暗証番号を連続して間違えロックされた

認知症や障害などにより機器操作が難しい

体調が悪く操作ができない

といった場合には、目視による本人確認が可能です。

これは、高齢患者さんの多い医療機関では特に知っておいていただきたい仕組みです。

■「本人に全部操作してもらう」ことが目的ではありません

マイナ保険証の運用を始めると、

「患者本人に操作してもらわなければいけない」

と必要以上に構えてしまうことがあります。

でも、目的はカードリーダーを上手に操作してもらうことではありません。

本人であることと、保険資格を適切に確認すること

が目的です。

高齢者や障害のある方など、操作が難しい患者さんには、ご本人の希望に応じて家族や介助者などが操作を支援することも考えられます。

患者さんが困っている横で、

「ご自分で操作してください」

とだけ言うのではなく、

「どの部分が分かりにくいですか?」

と声をかけてあげてください。

■「暗証番号を聞く」のは違います

ここは院内教育で注意してください。

スタッフが、

「暗証番号を教えてください。こちらで入力します」

という対応をするのは避けましょう。

暗証番号そのものを受付スタッフが聞き出して管理する必要はありません。

本人が暗証番号を入力するか、顔認証を使う。

それが難しければ、目視確認という別の方法があります。

暗証番号を聞くのではなく、別の本人確認方法へ案内する。

この考え方が大切です。

■受付スタッフに「目視確認」の実地練習を

私は、制度の説明書を配るだけでは不十分だと思っています。

実際にカードリーダーを前にして、

「顔認証も暗証番号も使えない患者さんが来たら、どこを操作する?」

とスタッフ同士で一度練習してみてください。

知識として「目視確認がある」と知っていても、混雑している受付で突然対応するのは難しいものです。

一度でも操作しておけば安心感が違います。

■高齢患者さんほど「できないことを責めない」

受付で一番気をつけたいのは、患者さんに恥ずかしい思いをさせないことです。

「暗証番号、覚えていないんですか?」

「また間違えましたよ」

そんな言葉は必要ありません。

「別の方法で確認できますので大丈夫ですよ」

この一言で十分です。

医療機関にとっては毎日の受付でも、患者さんにとっては不慣れな操作です。

制度に患者さんを合わせるのではなく、制度の中に用意されている方法を使って患者さんを支える。

そんな受付にしていただきたいと思います。

次回は、「マイナンバーカードを忘れた」「電子証明書の期限が切れている」といったケースについて整理します。

(制度内容は2026年9月時点)

第5回 暗証番号を忘れた・顔認証できない――高齢者にも配慮したマイナ保険証対応の漫画

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