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医師を増やす前にやるべきこと――1人医師整形外科の成長モデル(第8回/全8回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

このシリーズでは、常勤医師1名体制の整形外科クリニックが、どうすれば増収・増患できるのかを考えてきました。

最後に、これまでのお話を整理してみましょう。

まず、増患の入口になるのが新患です。

新患が増えれば、将来の再診患者やリハビリ患者も増えます。

しかし、新患だけを増やすと、今度は院長の診察室が詰まります。

そこで、リハビリへの導線を整え、再診時の情報整理をスタッフと分担し、院長が診断や治療方針の決定に集中できる体制をつくる。

さらに、骨粗鬆症の継続管理や、必要な検査・処置を適切に提供できる仕組みを整える。

そして、地域の医療機関、介護関係者、学校、スポーツなどとの接点を増やし、新患が入ってくるルートを複数持つ。

これが、常勤医師1名でも成長できるクリニックの基本的な形です。

では、経営者として何を見ればよいのでしょうか。

私は、少なくとも次の数字は毎月見てほしいと思っています。

新患数。
再診患者数。
リハビリ患者数。
リハビリの予約枠と稼働状況。
骨密度検査など主要な検査件数。
院長の1日あたり診察人数。
診療終了時刻や残業時間。

売上だけを見るのではありません。

例えば売上が増えていても、院長の帰宅時間が毎日1時間遅くなっているのであれば、その成長は長続きしないかもしれません。

逆に、売上がほぼ同じでも、診察終了が30分早くなったのであれば、そこには次の患者さんを受け入れる余力が生まれています。

経営改善では、

「売上がいくら増えたか」だけでなく、「どれだけ余力が生まれたか」

を見ることが大切です。

そして、ある程度仕組みを整えてもなお、毎日診察がいっぱいで、新患を断らざるを得ない。

そこまで来て初めて、

「もう1人医師を採用するのか」
「診療時間を広げるのか」
「分院を考えるのか」

という次の経営判断が出てきます。

医師を採用すれば人件費は大きく増えます。

ですから、その前に、

「今の医師1名体制を最大限活かせているか」

を確認しておくことが重要です。

常勤医師1名のクリニックが成長する方法は、院長がさらに頑張ることではありません。

院長1人の力に依存する経営から、スタッフと仕組みで診療を支える経営に変えること。

私は、ここが一番大切だと思っています。

患者さんが増えても、院長だけが疲弊しない。

スタッフもそれぞれの専門性を発揮できる。

そして、患者さんに必要な医療をきちんと提供できる。

そうした状態をつくることが、結果として増収・増患につながります。

常勤医師1名だからできない、と考えるのではなく、

「医師1名だからこそ、どこを仕組みに変えるのか」

ぜひ一度、クリニック全体を見直してみてください。

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