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まず「支援診3」を目指す――24時間連絡・往診・訪問看護・入院体制をどう作るか(第3回/全8回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

訪問診療を始めたクリニックが、次に目指したいのが在宅療養支援診療所です。

今回のシリーズでは、まず従来型の「支援診3」を第一段階として考えます。

ここで院長先生が一番気にされるのが、

「24時間でしょう? 私一人では無理ですよ」

というところです。

確かに、在支診には、24時間の連絡体制、24時間往診できる体制、24時間訪問看護を提供できる体制、緊急入院体制などが必要です。令和8年度の届出様式でも、この部分を一つずつ確認する形になっています。

ただし、全部をクリニックの中だけで持つ必要はありません。

たとえば訪問看護。

自院で訪問看護部門を作る必要はなく、訪問看護ステーションとの連携で24時間訪問看護が可能な体制を確保できます。

緊急入院も同じです。

無床診療所であれば、別の保険医療機関との連携によって、在宅患者さんが急変した際に入院できる病床を確保し、その受入医療機関を届け出ます。

ですから、最初にやることは「24時間すべて院長が働く」ことではありません。

24時間、患者さんを支えられる仕組みを作ることです。

ただし、24時間の「連絡」は少し注意が必要です。

患者さんやご家族には、24時間連絡できる担当者と連絡先、緊急時の注意事項などを事前に説明し、書面で渡します。

コールセンターを入口として使うこともできますが、令和8年度から要件がより明確になりました。コールセンターに電話を預けて終わりではなく、医療機関側がそのコールセンターから24時間連絡を受けられる必要があります。

つまり、

電話受付を外部化することはできても、医療まで外へ切り離してしまうことはできない

と理解するとよいでしょう。

そして、実務上ぜひ用意していただきたいのが、患者さんごとの「緊急時対応シート」です。

病名、現在の治療、内服薬、訪問看護ステーション、緊急連絡先、入院先、急変時の方針、ご本人・ご家族の意向などを整理しておきます。

連携先へ情報を渡す場合には、患者さんの同意を得たうえで、病状、治療計画、直近の診療内容など、緊急時に必要な診療情報を随時共有できる体制も必要です。令和8年度の届出様式にも明記されています。

さらに、令和8年度から特に注意したいのがBCP、業務継続計画です。

大雨、地震、停電などが起きても、在宅酸素の患者さん、人工呼吸器を使用している患者さん、薬剤を継続しなければならない患者さんへの医療をどう継続するのか。

在支診には、在宅医療に関するBCPを策定し、必要な措置を講じ、定期的に見直すことが求められます。

また、適切な意思決定支援に関する指針も必要です。

一方、訪問栄養食事指導については、厚労省の概要資料では在支診の体制として示されていますが、診療所についての詳細通知では、管理栄養士や栄養ケア・ステーション等との連携によって体制を整備することが「望ましい」とされています。ここは「必須」と「望ましい」を分けて確認する必要があります。

こうした体制を整え、支援診3を届け出ます。九州厚生局では令和8年度、支援診3は「様式11」を使って届け出る形です。

ここまで来れば、在宅医療の土台ができました。

次はいよいよ「強化型になるための実績」です。

患者さんを何十人診ればいいのか、ではありません。

大事なのは、

緊急往診と看取りを、本当に担っているか。

次回、ここを詳しく見てみましょう。

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