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訪問看護・退院後支援まで含めた在宅連携――クリニックが知っておきたい周辺改正(第6回/全6回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

最終回の今回は、訪問看護や退院後支援など、在宅医療の周辺改正についてお話しします。

在宅医療というと、医師の訪問診療や在医総管に目が行きがちです。

でも実際の現場では、訪問看護、薬局、介護サービス、病院からの退院支援がなければ、在宅療養は続きません。

今回の改定では、この周辺部分もかなり見直されています。

まず、訪問看護です。

訪問看護療養費では、包括型訪問看護療養費、訪問看護遠隔診療補助料、訪問看護物価対応料などが新設されています。また、同一建物に居住する利用者への訪問看護の評価見直し、ICTで診療情報等を活用した場合の評価、地域と連携して精神科訪問看護を提供する訪問看護ステーションの評価なども示されています。

特に、同一建物への訪問看護は注意が必要です。

高齢者向け住まいなどで、多くの利用者さんに同じ日に訪問看護を行う場合、人数や訪問日数に応じた評価の細分化が行われています。また、包括型訪問看護療養費は、単一建物居住利用者数や訪問看護時間に応じて1日につき算定する新しい評価として示されています。

訪問看護ステーション側の改定ではありますが、クリニックにも関係します。

なぜなら、医師は訪問看護指示書を出す側だからです。

訪問看護が、患者さんの状態に合った内容になっているか。
訪問回数や時間が一律になっていないか。
訪問看護計画と実際の看護内容が合っているか。
医師への報告が適切に上がっているか。

ここを、医療機関側も意識しておく必要があります。

今回の資料では、指定訪問看護は、利用者の心身の状況等に応じて妥当適切に行い、漫然かつ画一的なものにならないよう、看護目標と訪問看護計画に沿って行うことが明記されています。実施時間も、訪問看護基本療養費Ⅰ・Ⅱでは30分から1時間30分程度を標準とし、利用者の状況を踏まえずに一律に日数・回数・時間・人数を定めることは認められないとされています。

次に、退院後の在宅支援です。

退院直後に栄養管理の必要性が高い患者さんについて、入院医療機関の管理栄養士が患家等を訪問し、在宅での栄養管理や食生活について指導を行った場合の評価として、退院後訪問栄養食事指導料が新設されています。対象は、特別食が必要な患者さん、がん患者さん、摂食機能・嚥下機能が低下した患者さん、低栄養状態にある患者さんなどです。退院日から1か月以内、4回を限度に算定する形です。

これは、在宅医療を行うクリニックにとっても重要です。

退院後の患者さんは、病状だけでなく、食事、薬、処置、家族の介護力、訪問看護の有無など、いろいろな要素で不安定になります。

病院から在宅へ移るときに、情報が途切れないこと。
退院直後の栄養管理や嚥下リスクを見逃さないこと。
訪問看護や薬局と早めに連携すること。

このあたりが、在宅療養を続けるうえで非常に大事になります。

さらに、在宅療養指導管理材料加算も見直されています。

全ての在宅療養指導管理材料加算について、算定要件を「3月に3回」に統一することが示されています。また、医師が支給を決定した衛生材料や特定保険医療材料について、医療機関や薬局からの送付だけでなく、医師の指示に基づいて製造販売業者から自宅に直接郵送できるルールも示されています。

こうした改正を見ると、在宅医療は、ますます「院内だけの管理」では済まなくなっています。

訪問看護の計画。
薬局との残薬管理。
退院直後の栄養支援。
衛生材料の供給。
ICTによる情報共有。
施設や高齢者住まいとの連携。

これらを一つの流れとして見ていく必要があります。

院長先生、事務長さんには、ぜひ自院の在宅患者さんについて、関係者マップを作っていただきたいです。

この患者さんには、どの訪問看護ステーションが入っているのか。
薬局はどこか。
ケアマネジャーは誰か。
退院元の病院はどこか。
栄養や嚥下の課題はあるか。
緊急時は誰が連絡を受けるのか。

ここを見える化するだけで、在宅医療の質はかなり変わります。

令和8年度改定の在宅医療は、単に訪問診療を増やす改定ではありません。

患者さんの生活の場で、医療・看護・薬・栄養・介護をどうつなぐか。

ここが、これからの在宅医療経営の大きなテーマになります。

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