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院長・事務長の実務チェックリスト――掲示、患者説明、薬局連携、処方箋設定をどう整えるか(第6回/全6回)

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こんにちは。M&Cパートナーコンサルティング代表の村上佳子です。

6回にわたって、令和8年度診療報酬改定における院外処方クリニックの対応についてお話ししてきました。

最終回の今回は、院長先生、事務長さんが実際に確認すべきポイントを、実務チェックリストとして整理します。

今回の改定は、院外処方クリニックにとって、何か大きな新しい点数を取りにいくというよりも、処方箋運用、患者説明、薬局連携を整える改定だと考えると分かりやすいと思います。

まず1つ目は、一般名処方の運用です。

一般名処方加算は、令和8年度改定で加算1が8点、加算2が6点に見直されました。また、バイオ後続品のあるバイオ医薬品の一般名処方も評価対象とされています。

点数は下がりましたが、一般名処方は、薬局での代替調剤をしやすくし、供給不足時の照会を減らすうえで重要です。

院内では、どの薬は一般名処方にするのか、どの薬は銘柄指定にするのかを確認してください。

2つ目は、患者さんへの説明です。

薬の名前や見た目が変わると、患者さんは不安になります。

「薬局で違う薬を出された」と言われたとき、受付スタッフが何も答えられないと、患者さんの不信感につながります。

一般名処方、後発医薬品、供給不足時の変更について、院内で共通の説明文を用意しておくことをおすすめします。

3つ目は、長期処方・リフィル処方箋の掲示です。

令和8年度改定では、患者さんの状態に応じて、28日以上の長期投薬やリフィル処方箋に対応可能であることを、見やすい場所に掲示し、患者さんから求められた場合には、患者さんの状態を踏まえて適切に対応することとされています。

掲示文には、次のような内容を入れるとよいでしょう。

「当院では、患者さんの状態に応じて、28日以上の長期処方またはリフィル処方箋の交付に対応できる場合があります。対応の可否は、病状、服薬状況、検査結果等を踏まえて医師が判断します」

このように書いておけば、対応可能であることを示しつつ、必ず交付するものではないことも伝えられます。

4つ目は、残薬対応です。

処方箋様式には、薬局が残薬を確認した場合の対応として、「調剤する薬剤を減量した上で保険医療機関に情報提供」という項目が設けられています。チェックがある場合、薬局は用法・用量を変えずに、必要に応じて投与日数等を減らして調剤し、原則翌営業日までに医療機関へ情報提供する流れになります。

クリニックでは、このチェックをどの患者さんに使うのか、電子カルテやレセコンでどのように設定するのかを確認してください。

また、薬局から届いた残薬情報を誰が確認し、カルテにどう残すかも重要です。

5つ目は、薬局からの照会対応です。

薬局からの電話やFAXは、医師に直接つながる前に、受付や事務スタッフが受けることが多いと思います。

だからこそ、院内で対応手順を決めておく必要があります。

医師確認が必要なもの。

事務スタッフが受付して医師へ回すもの。

あらかじめ薬局と合意しておけば事後報告でよいもの。

この区分を整理してください。

6つ目は、薬局との情報共有です。

門前薬局や近隣薬局とは、医薬品の供給不足、一般名処方、残薬調整、リフィル処方箋への対応について、基本的な方針を共有しておくとよいです。

「この薬は不足しやすい」

「この患者層では残薬が多い」

「この処方は照会が増えやすい」

こうした情報は、薬局側がよく把握しています。

クリニック側が薬局からの情報を受け止めることで、処方運用はかなり改善します。

最後に、院長先生・事務長さんに確認していただきたいのは、次の点です。

院内掲示はできているか。

受付スタッフが説明できるか。

電子カルテ・レセコンの処方箋設定は確認したか。

薬局からの情報提供を受ける窓口は決まっているか。

照会内容をカルテに残す流れはあるか。

長期処方・リフィル処方箋の判断基準は院内で共有されているか。

令和8年改定で、院外処方クリニックに求められているのは、薬局の仕事を肩代わりすることではありません。

処方箋を出す医療機関として、薬局と連携し、患者さんに安全に薬を届けるための運用を整えることです。

小さな掲示、説明文、処方箋設定、薬局との連絡ルール。

こうした地味な整備が、患者さんの安心と、クリニックの業務負担軽減につながります。

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